人をひきつけ夢中にさせる方法

地方創生とは、東京一極集中を是正し、地方の人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を上げることを目的とした一連の政策のことです。

この地方創生を語る時に、必ずと言っていいほど出てくる言葉が「地方の魅力」
もちろん私もよく使う言葉でもあります。

人それぞれ地方の魅力として感じていることって多々あると思います。
食べ物がおいしいし、自然豊か、空気がきれいで、山があって海があって…

……ん?ちょっと待って!

それ、全ての地方に当てはまることではないですか⁉

つまり、言い換えてみると「地方はどこも似たり寄ったり」と言っているのと変わらないわけですw

オリジナリティとはなんやねん⁉

地方と関わっていつも思うのが「ここにしかないもの」が欠けているということです。

絵付け体験もよかったし、その地で作られた陶器での食事も美味しかった
でも、それどこにでもあるよね。うちのまちでもできるもん。この地にしかない要素って何ですか?

というご意見をとあるモニターツアーで耳にしました。
そして一番衝撃だったのがその場を用意した人達がその意見を華麗にスルーし
自分たちにとっていい意見だけを拾い集めたこと。

個人的は、これが地方に独自性が薄い要因の一つでもあると考えています。
一概に答えは出ないかもしれませんが、自分たちで考えて考え続けて答えはみつけるものです。
答えは1つとは限らないのでいくつでもよいわけです。

地方では、出る杭は打たれます。
目立つ行動をする人がいないものだから、余計打たれます。
だから、「独自性」を作ろうにも周囲からの反対に合い協力者を得ることが出来ず
最終的にはそんなことしたって無駄だと諦めてしまいます。

外部人材を入れたとしても、「よそ者が何も知らないくせに」「前例のないことは許可できない」という始末。

そもそも、別の市町で前例のあることを真似る時点で「オリジナル」じゃないし
他所で失敗したから、自分たちの結果も同じとは限らないわけです。

やってみないと分からないのに、現状維持を決め込んだり
自分たちだけの狭い価値観の中で答えを出そうとして、やっぱり似たり寄ったりなことをする。

最近は独自性を「企画」に求めるのではなく「個人」に求めだした。
いわば地域の人とのふれあい、若手の面白いやつを担ぎ上げてやろうというやつですね。
それも方法の一つではあるけど、ちゃんとそのエリアのオリジナリティは必要だと思っています。

まぁこんな状況じゃ盛り上がらないよね

オリジナリティがないとリピートにつながらない

日本人は、一度足を運んだ観光地は「ここはもう行った」と言ってあまりリピートしないという声を見かけました。
そうかな?と思う反面、自分の経験から何もないところだと確かにリピートしづらい。

例えば、紅葉や花畑などの季節ならではの景色
その地で一定の期間しか食べられない美味しいもの
その地でしか会えない人がいる
料理やサービスに満足できる旅館やホテル
などはリピートするかもしれませんが
そうじゃないところは、何か新しい取り組みや動きが見えないと行こうと思えない。

行く目的がないわけですよ。

これだけモノがあふれている時代に「ここにしかないもの」を探すこと自体めちゃくちゃ難しい。

だからこそ、「よそ者」の視点を活用すべきなんです。
観光客にとって魅力的なものでも、毎日見ている地元の人達にとってはどうでもいいものに見えたりしています。
やみくもに特産品の開発を行うよりも、まずは観光資源を活用した魅力を再度改めて新たな視点で棚卸しすることが大切だとつくづく実感しています。